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産経新聞厚生文化事業団本部

はばたけアート展になごみ苑の温井さんがちぎり絵で挑戦(6月30日付産経新聞朝刊大阪市内版掲載)

2019年07月01日

 障害のある人のアート作品を募る「産経はばたけアート公募展2019」(産経新聞社など主催)に、産経新聞厚生文化事業団の通所事業所「なごみ苑」(大阪府能勢町)に通う温井一さん(72)がちぎり絵で挑戦する。聴覚障害もあり、周囲とのコミュニケーションがほとんどとれないなか、誰にも教わらずにアートの才能が花開いた。

 温井さんはなごみ苑から歩いてすぐのグループホームに住む。数人の知的障害者と集団生活をしながら平成27年春から平日の毎日、同事業所に通っている。知的障害に加え耳が聞こえない身体障害もあり、言葉を発することが難しい。施設の職員や他の利用者とほとんどコミュニケーションがとれないため、朝来てから夕刻に帰るまで一人だけで作業にあたっている。

 あるとき、七夕の飾り付け用の星形作りの作業をしてもらうと、型紙に黄色の色紙を手早く正確に貼ることができた。これを見た事業所の運営責任者、榎並美菜子さん(48)はちぎり絵が好きに違いないとぴんときたという。温井さんが以前生活していた入所施設で二千ピースのジグソーパズルを完成したことを知っていたからだ。ちぎり絵の作業ができるように下絵、色紙、のりを用意すると、温井さんはたちまち作業に熱中するようになった。

 色紙をちぎった断片は形がそろい、白い縁がていねいに取り除かれている。下絵からはみ出さずにきっちり方向をそろえて貼られ、仕上がりが美しい。作業の腕が上達し、今回応募する「日本だこ」のようなアート作品を約2カ月で制作できるまでになった。

 榎並さんは「もともとアートの才能が備わっていたのだと思う。それがちょっとしたきっかけで開花したのではないでしょうか」と話している。

     ◇

 「産経はばたけアート展2019」の応募締め切りは7月19日(必着)。また事業団は同展を応援する寄託を募っている。寄託はゆうちょ銀行振替口座00960-9-25723へ。問い合わせは事業団の窓口(06・6633・9240)へ。

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